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千円札は拾うな、検索はするな。

千円札は拾うな
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検索は、するな
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2冊の本を立て続けに読んだ。
著者はワイキューブという会社の社長だそうだ。
ワイキューブは何かというと、新卒採用のコンサル業をしている会社だそうだ。
千円札は拾うな、のほうは06年のベストセラーだったそうだ。(当時、さらっと読んだ気がするのだが、部下に1000万円の接待交際費を1年で使わせた、という話だけ印象に残っていて、本の内容はすっぱり忘れてた)
検索はするな、は、その著者の話題になった続編だ。
で、内容はと言うと、内容は無いよう・・・
まあ急成長した会社の社長だけあって、カリスマ的なひとなんだろうなぁというのは読めばわかった。それと、こういう山師的な人がやっぱり急成長する会社をつくるんだろうなぁと。
そんな特殊なひとが書いた特殊な考え方の紹介文をビジネス書として販売して、それが売れるというのだから世の中わからない。
内容は、誤解を恐れず端的に言えば
「オレは天才な上に努力もしたし、ほかの凡才とやることがいちいち違う。だから成功したんだ」
ってこと。
うーん、自分にすごい自信があって、自分が大好きなひとなんだろうなぁ。
そして数多の凡才のうちのひとりである私が学ばなければならないことは、これ。
「イメージでひとは買う」
著者の言いたいこととは全く関係ない話なんだけど、この本、タイトルがベタだが売れる定石を踏んでいる。きっぱりと断定されると人は納得しやすい。そしてその言葉は真実だと考えやすい。このテのタイトルは本屋(特に自己啓発コーナー)に行けばいくらでも見つかる。古典的だが、ひっかかりやすい手である。
そして目次をパラパラめくると、ショッキングな内容の小見出しが並んでいる。いわく「勤勉は悪、努力は報われない」など。
もうこれでツカミはオッケーってヤツだ。売れる。内容が無くても、だ。どんなに中身がひどくても、イメージが良ければ売れる。
だからと言って、中身はどうでもイメージさえ良ければいいんだ、なんてことを考えているわけじゃない。
中身がどんなにピカピカとしたすばらしいものでも、イメージが悪ければ売れないかもしれないってことだ。
まずはツカミをオッケーにしなきゃならんってこと。
店のある通り、店がまえ、店名、ロゴ、装飾、メニューやポップ・・・
店に入ってもらえばこんどは、内装、食器、スタッフのユニフォーム・・・
素晴らしい商品があればそれでいいんだ、ってのもそれはそれでアリだと思う。それで売れれば。
でも、ツカミがオッケーならもっと売れる。
「あの店、もうすこし店員がアイソ良ければなぁ」
「ボリュームあって安いけど、食器がプラスチックなのはちょっとなぁ」
「いつも床が汚いよなぁ」
ツカミがオッケーでない例である。どんなに食事が美味しくても、それ以外のところでわざわざソンをすることはない。
見た目は、意外と大事だってことか。・・・当たり前か。


Published in 書籍・雑誌

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