まずはこの写真を見てもらいたい。
とあるアメリカのカフェである。
ペーパードリップしている彼、その作業を見守る彼女、アメリカは肥満大国・・・という話ではなくて、ペーパードリップしているすぐ横にサイホンが置いてあり、彼の後ろにはエスプレッソマシンが置いてあることに気がついただろうか?
彼は実に様々な方法でコーヒーを抽出している。彼の名前はJay Caragay。彼が働くカフェは、Splo。
エスプレッソマシン、ケメックス、サイホン、プレス、クローバー・・・お好みの豆をお好みの淹れ方で飲めるカフェである。
「なんだイロモノカフェか」と言うなかれ。
もっとも新しいコーヒーショップの流行はこうだ。
「コーヒーを注文するときに、抽出方法などを指定することができる」
しかし、Jayはその流行をもう一段高みに押し上げた。
「お好きなコーヒー豆をお好きな抽出方法で」
彼の店には、様々なコーヒーが並ぶ。
スターバックスやダンキンドーナツの名前もある。
それがこの店の売りである。いろんなところの豆(文字通り、生産国もいろいろだし、ローストしているところもいろいろだ!)を、いろんな飲み方で紹介しますということだ。
彼らが言うには、バリスタはコーヒーのツアーガイドのようなもの、だそうだ。
彼を評価しているのは、常連のお客さんだけではない。SCAAの大物、Ric Rhinehartも彼の大ファンだ。
そしてなにより、僕がこの記事を見つけたのはなんとThe Washington Post誌である!
これ、はじめたときはほんとイロモノ扱いだったんじゃないのかな。日本で今こんなことやったらイロモノ扱いされそうだよね。
でもこれを始めて、軌道に乗せて、メディアに取り上げられるほど成功させたJayに拍手を贈りたい。
日本でもこんなカフェができるといいね!
(・・・できるといいね、じゃなくて僕がやればいいのか!?)
マニュアルブリューイング復権!
Published in エスプレッソ技術
「復権」ってのは、少なくとも日本語で書かれたブログでの表現
として、チトどうかなと思います。
だって、日本ではハンドドリップはちっとも廃れてないどころか
今までも、今でも、(たぶんこれからも)ず~っと主流ですから。
日本ではエスプレッソの方が少数派なのが現状であって、復権って
のは、あくまで「USAで」・・・ってことでしょ?
もちろん、トピックとしては、とても面白かったです。
実際、僕も、いれ方はノンポリで、ドリップ、プレス、エスプレッソ
と、何でもやりますし、豆にもこだわりありませんし。
(僕には「そのとき飲みたいコーヒー=おいしいコーヒー」なんです)
ただ、日本でプロで、という場合、「その道ひとすじン十年」みたい
な「極めた感」が好まれる傾向がありますし、エスプレッソが飲みた
ければこの店、ドリップが飲みたければこの店、みたいな選択肢が
いくらでもありますから、こういう「なんでもあり」が日本でウケるか
というと、「ちょっとどうかな?」とは思いますね。
こんにちは^^
アメリカのスペシャルティコーヒー業界では、しばらくの間ハンドドリップというのは忘れ去られていたようです。これは日本のスペシャルティコーヒー業界も同じで、プレス、エスプレッソがもてはやされています(もちろん今も)。
一般的にはペーパードリップが圧倒的に多いのでしょうけど、ことスペシャルティコーヒー業界内では、そうだったというハナシです。
そんな中、これだけハンドドリップのバリエーションを持っていて、なおかつスペシャルティコーヒーを使用、そしてスペシャルティコーヒー業界からも注目、というのは、やはりハンドドリップが味の面でも見直されてきているのだなあと思い、記事にしました。
なるほど、そういうことですね。
スペシャリティコーヒー業界(?)全体でのことは分かりませんが、
たしかに、僕がよく利用するTOA COFFEEではプレスを推奨してます。
ただ、僕個人的にはプレスはベストな抽出法ではないと思ってます。
やはり、どうしても微粉の混入が邪魔なのと、浸漬法自体、個人的に
は「どうなの?」という気がしていて・・・。
TOAでCOE入賞豆を買うときは、まず喫茶コーナーでプレスで何種類
か飲んでみて、気に入ったものを買いますが、僕にとってプレスは、
あくまで、そういう用途になっちゃってますね・・・。
かといってペーパードリップでは、いい豆を使ったときに「なにか、
ひと味足りない」と思います。よくも悪くも「平均点」な味になって
しまう傾向があるような・・・。
ゴールドフィルターは、いいセンいってると思います。
ただ、これもやはり、多少なりとも微粉の混入はありますし・・・。
あと、カリタでいうところの102サイズしかないんで、できれば101が
欲しいところです。102で1杯取りでは、粉の深さが不足するんで・・・。
そんなわけで、重力式透過法で理想的なフィルターは、やはりネルなの
かなぁ、と思う今日この頃・・・。
来週、日本に帰るんで、ランブル@銀座八丁目@ネルドリップひとすじ
60年のフィルター(表起毛)を仕入れて、ネルドリップに初トライして
みたいと思います。
今のところ、ロングブラックが、いい豆を使ったときの飲み方としては
僕にとってベストなんですが、家庭用マシンだとタンクが小さいし、
グループヒーターも付いてないんで、ポルタフィルターの予熱(水道水)
とエスプレッソを割るお湯とを別に沸かさないといけないのが面倒です。
(全般的にアラビカ100%&スペシャリティグレードで雑味成分が少ない
場合、可能な限り高温で、成分全部出し切るくらいの勢いで抽出した方
が、美味しいような気がします。抽出後のケーキに良い香りが残るよう
では、もったいない。)
なにせよ、採算考えずに手間かけられるのが、素人の強みですネ(笑)
プレスは、カッピングと同じ結果(カップ)を得やすいということで、急に注目されてきたような感があります。スペシャルティコーヒーというカテゴリの成長とともに注目度が上がったような。
やっぱりカッピングありきというのがスペシャルティコーヒーですからね。
さて、抽出方法では何がいいかという話ですが、僕にとってはエスプレッソが万能選手です。何やるにもいったんエスプレッソにしてそこからアレンジしていくというのが便利です。
味を見るにもアレンジドリンクを作るにも、エスプレッソって便利だなあ、と思います。和食で使う「かえし」のようなものですかね(ちょっと違うかw)
スペシャルティコーヒーを抽出する場合、温度は85度~90度くらいを目安に、抽出時間をなるべく短くする方向にすると、いいかなーと思います。いかにも「スペシャルティだ」という感じに抽出できます。
それも豆の特性によりけりな部分もありますが。
ちなみに最近、エアロプレスという抽出器具がよくできてるなーと思っています。
あと、ロングブラックを作るときに60度くらいのお湯を差すとニンマリと笑みがこぼれるようなうまみを感じることができるので、これがお気に入りです。
いろいろ試してみてくださいねー^^
長文コメントに何度もお付き合いいただき、ありがとうございます。
「できるだけ高温で・・・」というのは、煎りがシティもしくは
ハイとシティの真ん中くらい(イタリア豆でいうとLavazzaやilly
などの北部系)の場合です。
この程度の焙煎度合いだと成分が抽出されにくいんだと思いますが、
とくにオロの場合、こいつらを低温で抽出すると、酸味が突出しす
ぎる傾向があると思います。
煎りがそれ以上深い場合は、たしかに、高温だとかえってバランス
おかしくなりますね。
ロングブラックをやるときには、ヤカンで沸騰したお湯を予熱して
ないカップに注いでおき、それからエスプレッソに取りかかります
ので、しばらく(1-2分?)置くことになります。
温度を測ったことがないですが、たぶん80度以下まで下がってるん
じゃないかな・・・。
チビチビと、冷めていくときの味の変化を楽しみながら飲むのが
好きです♪