コーヒーが美味しいに越したことはない。これは当たり前。
マズいコーヒーを飲みたいという人は、いないだろう。そりゃ美味しいコーヒーを飲みたいに決まってる。
では美味しいコーヒーって何なの?という話だが、ざっくりと言えば高いものはうまい、で決まりである。
細かく言うとカッピング(コーヒーのテイスティングをして点数をつける作業)で得点が高ければ、その基準では美味しいと言えるけれども、その基準で判断しろっていうのは素人にはちょっとハードルが高い。
で、簡単に美味しいものを見分けるにはどうすればいいかというと、値段である。たいがい、価格と品質は比例する。それが市場原理である。
※例外はたくさんあると思います。アソコのは高いけどマズイとか、ココのは安いけどうまいとか。でも例外は例外。
閑話休題。ここからが本題。
コーヒーって主役か脇役かという話。
今日、スターバックスでフラペチーノを飲んだんですよ。コーヒーゼリーの入ったやつ。これが実にうまい。
シャリシャリしたカキ氷状のなんだかわからない物体(これがフラペチーノなんだろう)の下にたっぷりのコーヒーゼリー、そして上からホイップをかけてそこにキャラメルソース!
これがうまくなくて何がうまいと言うのだ!
・・・というくらいうまい。
これって、コーヒーがうまいわけじゃないのだ(スターバックスさんゴメンなさい)。これはフラペチーノがうまいのだ。
もう一度、確認のために言うけど、何がうまいってフラペチーノがうまい。
コーヒーのアレンジドリンクであることは間違い無い。
コーヒーが入っていることは入っている。
コーヒーの味がする。
でも、何がうまいって、コーヒーじゃなくて「フラペチーノがうまい」のである。(しつこい)
ここまでスターバックスのフラペチーノを持ち上げて何が言いたいのかというと。
「コーヒーに何かを足すこともあるし、コーヒーを何かに足すこともある」
ということだ。
例えば「カプチーノ」はエスプレッソにスチームドミルクを足すということ。
例えば「コーヒージェリーフラペチーノ」はシロップや砂糖、ミルク、エスプレッソを氷とともに攪拌したものを、コーヒージェリーとホイップクリーム、シロップの間に足すということ。
前者はコーヒー(エスプレッソ)が主役、ミルクが脇役だ。
後者は、明らかに冷たくて甘い部分(シロップ、砂糖、ホイップと氷)が主役でコーヒーは脇役だ。
コーヒーがうまいに越したことは無い。しかし、コーヒーが美味しければそれでいいかというとそうではない。フラペチーノがうまいかどうかというのも、同じように大事なのだ。
主役が変われば、評価基準も変わる。
もしあなたが「フラペチーノなんてシロップやホイップがたくさん入ってて甘けりゃいいんでしょ、コーヒーの味なんかどうでもいいんでしょ」と思っているとしたら危険だ。
フラペチーノフリークからはこう思われているかも知れない。「ブラックのコーヒーなんてただ単純にコーヒーの味だけすればいいんでしょ、複雑な甘さのハーモニーや冷たい食感やふわっとしたホイップなんかどうでもいいんでしょ」
得てしてコーヒーにのめりこんだ人は前者のように考えがちだ。コーヒーが脇役に過ぎないフラペチーノは本物のコーヒーにあらず、と。
しかしそうではないことに気が付くべきだ。コーヒーは時として脇役に回り、うな重における山椒のような役割を果たすときがあるのだと。
コーヒーは主役?脇役?
Published in エスプレッソ技術
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おっしゃるとおりだと思います。
どうも「どれがエライ」的に考えがちですが、そういうのは、視野を
狭めているだけですよね。
自分でも、これまで数ヶ月、素人なりにLavazzaの豆を何種類か試し
てみましたが、ソロで飲んでいちばんおいしいと思うのは100%アラ
ビカのブレンド(pienaroma、日本では〇岡物産取扱いなし)でした。
ところが、これをカプチーノにしても美味しいかというとそんなこと
はなく、むしろロブスタが50%近く入ったブレンド(Grand Espresso)
の方が美味しかったりします。
(ちなみに、ソロで飲むと「ああ、ロブスタだナ」って味がします。
砂糖どっぷり入れると、これはこれで、お菓子チックで美味しい)
向き、不向きの問題であって、どちらの豆がエライかの話しではない
し、飲み方としても、ソロがエラいわけでもカプチーノがエラいわけ
でもないですよね。
(連発すいません)
なので、理想論から言うと、ミルクなしで出す用の豆とミルク
と合わせて出す用の豆は、変えた方がいいんでしょうね。
カッピングでプラス評価されるうち、ある種のアロマ(たぶん
フラワー系と柑橘系)は、ミルクとは相性良くないと思うし。
プロの方にとっては、オペレーション上、とても難しいと思い
ますが・・・(グラインダ2台必須になっちゃいますもんね)
何が正解かというのは無いんだと思います。
むしろ、不正解というのも無いのだと思います。
つまりなんでもアリ、柔軟な考え方を持たない「プロ」ではダメだと思っています。
逆にアマチュアは、正解と不正解をきっちりと線引きしてもいいと思います。
なぜなら、アマチュアは自分だけを相手にするわけですから、価値観が統一されてます。
プロであれば、さまざまな価値観を相手にしなければいけないし、自由な発想を持たないといけないのだと思います。
よく、プロとアマチュアで話が噛み合わないときがありますが、最終的に原因はここにあるのかなと思います。