スペシャルティコーヒーの割合はどのくらいか調べてもわからないワケ。

日本のコーヒー消費量は、ほぼ輸入量と同じである。なぜなら、国内産のコーヒーがあるにはあるのだが、量としては無視できるほど少ないからである。
さて、日本のコーヒーの輸入量はどのくらいか。
ざっと調べたら、最古で1877年の記録。記録があるところがすごいな。

1877年 18トン

すごい、まだまだチョンマゲを結ってた時代にもう18トンも輸入している!
ちなみに1877年は明治10年で、そのころって言うと、西郷隆盛と新政府が西南戦争してた。そんな時代に18トンのコーヒーが消費されたわけだ。すげえ。
その後、どんどん輸入量は増えていき、レギュラーコーヒーが輸入自由化された1970年にどーんと輸入量が増えた。

1970年 8万トン

現在と同じ水準である40万トン近辺になるのは2000年ころである。

2000年 38万トン

2009年の実績では、39万トンである。
さて、その中のスペシャルティコーヒーの割合はどのくらいなのか。
非常に気になるところである。
ところが、ぐぐってもなかなかちゃんとした数字になっているものは無い。
おそらく、全輸入量の1%あるかどうかというところのようだ。
そこで、なんでスペシャルティコーヒーの統計が無いのかを推測。
1.スペシャルティコーヒーって定義がそもそもあいまい
SCAJでは基準を定めているが、それが官能評価なため、イマイチ誰でも納得できるような客観基準となっていない感がある。たぶん、スペシャルティコーヒー認定機関が認定してシールでも貼らない限りこの問題は解決しなそう。
2.あんまり興味ない
スペシャルティコーヒーというカテゴリが消費者にはまだまだ浸透していないので、売る側もそれほど気にしてない。美味しい豆を輸入しようとして、それがたまたまスペシャルティコーヒーの定義に当てはまるとしても、それをそれとして認識していなければ、統計に乗らないもんね。これは地道な啓蒙活動が必要だね。
3.そーゆーんじゃない
スペシャルティコーヒーは、ざっくり言うと風味豊かで良質の酸と甘みがあることである。それを楽しむには、最近決まったようなルールがいっぱいある。しかし昔ながらのコーヒー屋さんは「ウチはそーゆーんじゃないんだ」と一蹴である。スペシャルティとして通用する豆を使いながらも、そーゆーんじゃないという理由でスペシャルティと名乗らない豆がたくさんありそうだ。
スペシャルティコーヒーというのは、まだまだこれからんなんだろうなあ。がんばろう。
・・・結局、日本のスペシャルティコーヒーの輸入量がいったいどれだけなのかわからず終いなんだけど、だれかご存知の方がいらっしゃったら教えてください(_)


6 thoughts on “スペシャルティコーヒーの割合はどのくらいか調べてもわからないワケ。

  1. 3.は、残念ながら逆の場合もあるかも知れませんけどね・・・。
    僕自身、スペシャリティという看板は、自分の舌を狂わせるだけかも
    しれないなぁ、と、思うことがあります。
    たとえCOEで入賞していようが、美味しくないものは美味しくない。
    たとえロブスタが50%混ざっていようが、美味しいものは美味しい。
    そう言える土壌が消費者の間に育っていなければ、スペシャリティは、
    ただ看板として利用されてしまう危険性をはらんでいると思います。
    そうならないためにも、客観的なスペシャリティの基準(それも外国
    のコピーでなく、日本独自の)があることが望ましいですが、農産物
    で、なおかつ嗜好品ですから、それは難しいですよね・・・。
    農場にとっては、スペシャリティたりえるロットはごく限られている
    でしょうから、スペシャリティを売るだけじゃ生活にならないでしょう。
    では、農協に売るとして、COEで何位だかを取った農園の豆は買取価格
    が高いのか、というと、たぶん、そんなことはなさそうだし。
    (もちろん、グレード分けはするでしょうけど、COE入賞がそれに影響
    はしない、という意味で)
    現時点では多分、いちばん良い、安定した生活ができるのは、大手焙煎
    メーカーと専属契約を結んでいる農場ということになるんだと思います。
    スペシャリティが生き残るためには、その農園にとって具体的なメリット
    (収入面で)がないといけませんよね。そのためには、大手焙煎メーカー
    の大規模一括買取に太刀打ちできるシステムを作らないといけないんじゃ
    ないかな・・・。
    少なくとも、「トップロットだけを買う」ということでは、彼らの生活は
    保障されないと思います。生活が保証されないということは、スペシャリ
    ティ自体が、消え行く運命だということです。
    だから、スペシャリティの世界も、トップロットだけをテイスティングの
    対象にしてないで、80点以下も評価対象(もちろんサブスペシャリティと
    明記した上での販売も)にして良いんじゃないでしょうか。
    あとは、売る側の良心と、買う側の自主判断能力の問題でしょう。

  2. さんきちさん
    ううむ、おっしゃりたいことは痛いほどわかります。
    コーヒーというシステムの中で最も風味を減ずる段階が抽出だと思っているのですが、いい豆を「使っている」というだけで「うちのコーヒーは美味しい」となってしまっているところがあるように思います。
    焙煎でも同じです、生豆が良いからといって、焙煎した豆が美味しいかどうかは別の話なんですが、どうも生豆至上主義的な考え方をしている方が少なくないように思います。
    カップで評価するべきというのは、消費者としては当たり前のことですね。
    僕もカップで評価したいです。
    焙煎した豆の評価をするなら、抽出は評価するに足る安定した手法で行う。生豆の評価をするならいわゆる「カッピング」を行う(適切に焙煎されている前提で)、ということですね。
    そうでないと、目の前の豆なりカップなりが、どこでハンドリングが悪くて価値を減じてしまったのかわかりにくくなります。
    そしてそれは、目の前の豆やカップの正当な評価が出来ないということにつながります。
    そして、自分が良いと思うものがあれば、その時は「それに見合った値段で買う」という、しごく当たり前の行動をすれば、コーヒーにかかわる全ての人に良い影響をもたらすと思います。

  3. 丁寧なレス、ありがとうございます。
    それぞれの段階での適切(カッピングが万能ではないにせよ)な評価方法がある・・・ってことですよね。
    ところで、煎りが深くなるにつれ、カッピングで表現されるような繊細な豆のキャラクターは出づらくなると思うのですが、この辺はどうなのでしょう?
    つまり、「スペシャリティ豆をエスプレッソでいれる意義とは?」・・・ってことなんですが。
    ちなみに今、2010エルサルバドルCOE5位「ロス・アンデス農園」(煎りはシティくらい)を、ホームマシンで抽出にトライしてます。
    焙煎度合いそのものは、普段、Lavazzaとかilly使ってるんですが、これらでも煎りはかなり浅いですんで、シティまで煎ってあれば、エスプレッソでいれられないことはないと思います。
    煎りが浅い場合は、酸味とそのほかの風味のバランスを取るのが難しいみたいで、まだ条件がつかめてないんですが、それでも、一発目から、けっこうイケました。
    挽き目とタンピングはだいたいOKだと思うんで、あとは、酸味以外の成分をより多く引き出せる抽出温度(といっても細かい調整はききませんが)と蒸らしあり・なしのどちらが良いかをつかめば及第点かな・・・。
    ソロでうまく入るようになったら、ロングブラック(僕はソロ+お湯で計120ccが好き)とプレスで飲み比べやってみたいと思ってます。

  4. さんきちさんこんにちは。
    ローストが深くなると、酸の判別はしにくくなると思います。
    ただし、ローストが深くなることで出る風味もありますので、そのマメの最適な焙煎度合いはどこかというのは、やっぱりそのマメによって違うということではないでしょうか。
    そして、焙煎と抽出方法は、必ずしも自分の好みと一致しないということもままありますw
    基本は「好きなように飲む」というスタンスなので、ネガティブな面は気にせず、ポジティブな点を数えるようにしてます。酸が強すぎるけど飲めるじゃん、とか、深煎りしすぎてもまだ味あるじゃん、とかw
    ロングブラック(アメリカーノ)は、プレスよりも味が暴れているように思うこともありますが、それは主に器具の汚れに起因するところだと思います。
    クリーンなエスプレッソをお湯(70度~80度くらいがよろしいかと)で割ると、優れた風味特性をカップに再現できると思います。
    プレスよりも雑味が出ずに、美味しいところだけをお湯で伸ばした感じになるはずです。
    ちなみに僕は、ハイローストでもエスプレッソで飲んじゃいますよw 酸っぺええええええと思いながらw

  5. 僕は、ロングブラックは日本人向きだと思うんです。
    シングルオリジンであれば、「素材大事にしてます」感が出て、いっそう
    日本人好みだと思うのです。
    スペシャリティを楽しむには、少なくともペーパードリップよりはプレス
    の方が美味しい。それは、実際自分でやってみて、そう思います。
    ただ、プレスはどうやっても粉が入る=液が濁るので、嫌がる人もけっこう
    多い。ここがけっこう、ネックになっているような気もします。
    かといってネルでは手間。ネル管理分の工賃を上乗せしないと、合わなく
    なってしまう。
    では、ネル以外で、どうやって粉を混ぜずにオイルを混ぜるか、というと、
    エスプレッソになるんだと思うんです。
    豆にもよると思いますが、一般的には、スペシャリティの風味は、焙煎が
    浅めの方が楽しめますよね。
    であれば、煎りが浅くても酸っぱくなりすぎない抽出条件を探れば良いし、
    それは可能だと思います。(実際、本日、成功しました(^^)v)
    酸味を抑えるのではなく、それ以外の成分も多く抽出することでカップの
    バランスを取る、という考え方に立てば、答えが見えてきます(たぶん)。
    あと、必須条件は、砂糖を入れないで飲めること。
    どうやってもソロやドッピオでは、砂糖が必要になりますが、それだと
    スペシャリティたる部分は、砂糖の甘さで塗りつぶされてしまう。
    では、どうするか。
    ロングブラックにすることで、濃度を調整すればいい。
    そんなわけで、スペシャリティかつシングルオリジンのロングブラック
    は、日本がペーパーを極めて今やアメリカにも輸入されているのと同様に、
    「日本発のコーヒー」
    になれる可能性を秘めていると思います。
    やれイタリアではどーだシアトルではどーだというのは、もう「古い!」
    の一言だと思います。
    日本には日本の、美味しいコーヒーがあるんだぃ!
    と胸を張って言いたい。
    がんばってくださいネ。

  6. さんきちさん、ありがとうございます!がんばります!
    日本発のコーヒー文化をもっともっと発展させるために、僕ができることからこつこつとやっていきます!

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