バリスタチャンピオンシップパーフェクト(かも)ガイド! ~概要編~
先日行われたワールドバリスタチャンピオンシップで、日本代表の中原バリスタ(丸山珈琲所属)が惜しくも成績は惜しくも上位入賞とはならなかったものの素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたのは記憶に新しい。各種メディアにも取り上げられていたので、これをニュースで見て「ほほう、バリスタってこんなことやってんだな」などと興味を持たれた方も多かろうと思う。
そんな方がこのブログを見てるかどうか知らんが、一応バリスタのはしくれとしてバリスタの裾野を広げていくのも必要だと思うので、バリスタの大会について、数回に分けて説明をしていこう。
今回は、概要編。各国バリスタが集い世界一を決める「ワールドバリスタチャンピオンシップ」と、その日本大会である「ジャパンバリスタチャンピオンシップ」について、ざっくりと説明しよう。
[ワールドバリスタチャンピオンシップ]
ワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)とは、ヨーロッパスペシャルティコーヒー協会(SCAE)とアメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)が共催する年に一度の競技会である。
(ちなみに、この二つの協会のサイトを見比べると、同じ目的を持つ団体ながらお国柄なのかずいぶん違う印象を受けるので面白い。ぜひリンク先を見てみてください)
競技会では、50を超える国のチャンピオンが、4杯のエスプレッソ、4杯のカプチーノ、4杯のオリジナルシグネチャドリンクを15分間の音楽に合わせて提供する。
ジャッジは味、サービス、清潔さ、創造性、技術と総合点で審査する。
(WBCウェブサイトより抜粋)
今年はロンドンで開催されたSCAE見本市内にて開催された。その様子などはこちらの公式ウェブサイトから見ることができる。
ちなみに来年はコロンビアの見本市内にて開催されることが決定している。今まで消費国のみで開催されていたが次回は初の生産地開催ということで話題となっている。
ワールドバリスタチャンピオンシップで優勝すると、結構すごい影響がある。もちろん優勝すればその所属する店の売上や知名度に良い影響が出るだろうし、肩書きを引っさげて世界のあちこちに出店するとかも可能かもしれない。
ちなみに2003年チャンプのポールバセット氏のカフェが新宿にあるよね。
しかし、僕が思うにバリスタチャンピオンシップ優勝、あるいは上位入賞の影響と言うのは、世のバリスタ、コーヒー業界にとって別のところで強く現れると思う。
それは何かというと、いわゆる「流行」である。WBCのひのき舞台で繰り広げられるパフォーマンス、使用する豆、抽出テクニック、更にはシグネチャドリンクに使用される機材や食材、これらが「最先端のバリスタのスタイル」として世界中に発信されるわけだ。世界中のバリスタがその影響を受けるのは想像に難くない。
[ジャパンバリスタチャンピオンシップ]
競技ルール等はWBCに準じる。
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が開催する年に一度の競技会である。
予選は東京と大阪、それぞれ80名ずつで戦う。例年、7月下旬から8月上旬に各会場三日間ずつ予選が行われ、それぞれの会場で上位8名ずつ、16名が準決勝に進出する。準決勝と決勝は、例年9月に開催されるSCAJ見本市の中で行われ、準決勝から決勝へは8名が進出できる。準決勝と決勝は同じ日には行われず、開催日程内で準決勝の翌日に決勝となる。見本市内で行われるため観客が多いため、ビデオカメラでの撮影により、選手の手元など見にくいところが大スクリーンに映し出される。また決勝の様子のDVDが後日発売される。
優勝すると、WBCへ招待される。また、SCAJより遠征費用が出る(全額かどうかは知りません。興味のある人はぜひ優勝して確かめてください)。
ということで、おおざっぱだけどバリスタチャンピオンシップについて説明してみた。概要編おしまい。もっともっと詳しく知りたい人は、グーグル先生に聞くといくらでも教えてもらえるので遠慮なくどぞー。
では次回~出場するには編~をお楽しみに!
バリスタチャンピオンシップパーフェクト(かも)ガイド! ~概要編~
Published in エスプレッソ技術
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