ブログでは紹介しなかったけど、この話がBarista Magazineのブログで報じられたとき、すごくわくわくしたのを覚えている。
Barista Magazineの記事
オリンピア対アトランタ ハンドドリップ対決
※マニュアルブリューイングをハンドドリップと訳すのは果たして正解かどうかは微妙だけど、日本ではハンドドリップという言い方のほうがピンと来そうなので、この表記を採用させていただきます。
ルールは簡単、「一番美味しく淹れたヤツは誰なんだ?」、それだけ。
「いかなる方法で抽出しても構いません。ジャッジは、カップに注がれた液体をあらゆる方向から審査します。ブラインドテストですので、絶対に公平です。競技者は同じコーヒーを使い、10分間の時間が与えられます」
一般的に、コーヒーがカップに至るまでの要素は、ざっくり言うと次の通りだ。
①生豆
②焙煎
③抽出方法
④抽出者の技術
例えば、WBCで言えば、③だけ固定してある形である。
ローストマスターズで言えば、③と④を固定しているわけだ。
COEであれば、②③④が固定されているということになる。
この大会は、①と②は固定、③が半分固定である。半分というのは、”Not automatically”であるからである。
この写真を見てもらいたい。
後ろにエスプレッソマシンが鎮座しているその手前で、二人の競技者が真剣な面持ちでドリップしている。一人はネル、一人は、なんだろう?紙に工夫がありそうなペーパードリップだ。
僕は、from seed to cupのあらゆる段階の中で、豆のポテンシャルを最も減ずるのは抽出者の技術だと思っている。そして、豆のポテンシャルを選択することはできても付加することができないのも、抽出者の特性だと思う。
しかし、スキルの高いプロの抽出者には、一定のレベルが存在する。そういう抽出者ばかりの場合は、同じ豆なら誰が淹れても「それなりに美味しい」ものである。つまり、抽出の段階で豆を「ダメにしてしまう」ことがほとんど無いわけだ。
例えば、WBCのルールに「大会が用意する豆を使う」とあれば、ほとんどの出場者は困惑するだろう。③が固定してある場合、ある一定のレベルの競技者同士では有意な差がつかないかも知れない。
そこで、③を「手作業の方法で」としたこの大会は、非常に面白いものになっただろう。
競技者の職人魂に火がついた、ってとこじゃないだろうか(笑
大会の様子は、こちらをご覧いただきたい。
BATDORF AND BRONSON COFFEE ROASTERS
ハンドドリップ、この職人的な抽出方法はアツい!
抽出方法の選択、いや器具の選択、いやいや器具を自分で考案することすら可能であり、カップが抽出者の技術に大きく左右されるという前時代的で古臭くてそれでいて最先端で、非生産的で手間がかかってそれだからこそたまらなく魅力的なハンドドリップ!
このブログは「ビバ!ロングブラック!」というブログであるが、今回だけはコレで行こう!
ビバ!ハンドドリップ!
この大会、スポンサーがハリオだったりします??
少なくともケットルは2人ともハリオだし、サーバーもハリオのような・・・。
(ちなみに僕、ビバ!V60サーバーの人です。ケットルはビバ!野田琺瑯ですが)
スポンサーがどうなのかわかりませんが、アメリカのスペシャルティコーヒー界では今ハリオがアツいらしいですよ。かなり有名というか愛用者が多いようです。
ドリップが見直されているのもハリオのおかげだとか。
海外のブログとか読むと、ドリッパーのことを「ハリオ」と呼んでいる人がいたりして、付箋紙をポストイットと言うようなくらい、認知度が高いのかなと。
僕もV60ユーザです。最近はハリオか、コーノが多いような気がしますね。
はじめまして。
向かって右はケメックス(CHEMEX)ですよね。使ってみたいと思ったこともありますが、ペーパーも専用で、入手に困りそうなのでためらっています。
私は、DONUT COFFEE DRIPPERとタカヒロのドリップポットで淹れています。ハンドドリップは面倒なときもありますが、毎回出来がかわって楽しいのです。
kagamirielさんこんにちは!
ケメックスはちょっと認知度が低いかと思ってペーパーと表記しました汗 誤解を招く表現でしたね。反省。
ドーナツドリッパーも海外では評判がよく、前回のWBCでも誰か使ってましたよね。コーヒーは要するにお湯と粉の接触により抽出されるわけなんで、その方法をいろいろ考えるのは楽しいし、やってみてそのときで結果が違うというのもまた楽しいと思います!
コメントありがとうございました~