Skip to content →

移動カフェの始め方! 番外編・儲かってますか

前回のポストまで、三回に渡り「移動カフェの始め方!」を書いたわけだが、番外編として「儲かってますか」というテーマを考えてみたい。
え?うち?さあどうですかねwww 最後まで読むとわかりますよwww
なんでこんな話をし始めたかというと、今日、タイムリーにお客さんがそういう話を振ってきて、ちょっと移動カフェというビジネスについて考えさせられたからだ。
そのお客さんはおそらく五十代前半くらいのサラリーマン、身なりや話し振りからして、それなりのポストにある人なんじゃないかなと思う。
で、その話の内容はこうだった。
(わかりやすく再構成してあります)
「なんでここに店出してるの? 美容室の裏側の駐車場に移動カフェを出しても、買ってくれる人はほとんど美容室のお客さんだけだろうから儲からないでしょ。一日美容室のお客さんが何人くるかわからないけど、全員買ってもらっても十杯か二十杯でしょ、もっと人通りが多いところでないと難しいんじゃないの? 少なくとも一杯300円で五十杯売って、一万五千円、コンスタントにこれくらいはないとコストばかりかかって儲からないからやる意味ないでしょう。 よそに行ったほうがいいよ。 コーヒーは確かに美味いね、感心した。また来るよ」
悪くない計算だ。これなら一日一万円くらいは手元に残って、休まず仕事をすれば月に三十万残る計算だ。目安としては悪くない。
僕もこんなことを考えていたことがあった。サラリーマンをやっていた頃だ。
少しサラリーマンをやると、会社のお金の流れとか儲けの仕組みというのがわかってくる。そうすると、移動カフェをやるに当たりこんな感じのお金の流れならやってけるなー、なんてパパっと計算できてしまうわけだ。
ところが。実はこの計算をすること自体が大した意味を持たないのだということに、サラリーマン的な感覚だと気がつかないことが多い。事実、僕も気がつかなかった。
それってどういうことかと言うと・・・
「場を作ることそのものが目的であり、何かの目的を達成するために場を作るのではない」
ということだ。
移動カフェに当てはめて言えば、移動カフェで生活できる程度に儲かるというのが目的であるとすれば、お金儲けのために儲かる移動カフェを作るということではないということだ。
禅問答のような話だが、お金儲けそのものを第一に達成すべき目的とするならば、飛脚の宅配便で働いたほうがよほど儲かるし、もし移動カフェで儲けたいならやりたいことより売れるもの儲かるものを優先して売るほうがいい。もし提供に手間のかかる美味しいコーヒーより作り置きした品質の悪いコーヒーのほうが売れるというなら、そのほうがいいだろうし、もしコーヒーよりタコヤキのほうが売れて利益も上がるならタコヤキを売ったほうがいいってことだ。
そしてそれは、サラリーマン的な感覚に通ずるものがある。
しかし、僕たちは違うんだ。
移動カフェをやりたいという思いは、美味しいコーヒーを提供したいという熱意は、お客さんの「美味しい」の言葉を待ってるこの気持ちは、ほかの何かよりプライオリティが低いなんてことは有り得ないんだ。
だから、僕たちは、最高の一杯を提供するために移動カフェをやっているし、それを儲かるようにしなきゃいけないなと毎日努力しているわけだ。
その場を、つまりその移動カフェを、儲かる場に作り上げていくんだ。
冒頭の計算は確かに、ある側面から見て必要な計算だろうと思う。恐らくは(この儲かって無さそうな移動カフェを見て)心配になったので老婆心が出たのであろう、わざわざ時間を割いて計算してくれたわけだ。もしかしたら僕が計算もろくにできないような大人に見えたのかも知れない。いやこれはマジで見えてもおかしくないわけだがw
しかしこのお客さん自身が、別の回答を最後に提示してくれたことは、ある意味皮肉なことだ。
「コーヒーは美味い。また来るよ」
そら、ここにファンが一人増えた。きっと彼は再来店してくれる。彼が言うような人通りが多い「よそ」とやらに移らなくても、この場所でこの移動カフェは成長していけるし、この移動カフェがあることでこの場が成長していけるんだ。
ね、僕らはこうやって場を作っていけるんだ。
儲かってますか、ですって? そりゃもちろん儲かってますよ、だってこの場を作ったのは僕なんですからね、ゼロからスタートしてるわけですから今でも十分に儲かってますよ、そんでもっとこの場を育ててもっと儲かるつもりですよ、わはは。


Published in 雑記

Comments

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です