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ビジネスのポジショニングを考える

コーヒー屋さんを作る時に、育てていくときに、こういうマトリクスを考えてみて、それらの枠の中に既存の企業を当てはめて、自分がどうするべきか、どうしていきたいかを考えてみたらこれが自分的にはすごくいい感じだったので、それを一般化して書いてみたのだが、これがどうにもよくわかりません。僕の脳内にある「なんとなく」なイメージを、独断と偏見で「なんとなく」当てはめてみましたというような僕以外に誰がわかってもらえるのかはなはだ不安な記事です(笑

なにしろマトリクスがおかしい。矢印の左右、上下の両端が、相反しているようで相反してないような、ビミョーな感じなのは、作ってるときからウスウス気が付いていたのだけど、作る前に頭の中のイメージで「これだ!」って思っちゃって、このマトリクスありきで始まったんで、しょうがない、おかしいのは承知で最後までお付き合いくださいませ。

このマトリクスは、その店がそういう方向でビジネスをしているとかコンセプトがそうだとかそういうことじゃなくて、そのお店に来るお客さんがどういう人なのかを表しているものである。
つまり、このマトリクスの中にプロットしていくのは、一人一人のお客さんってことだ。そして、ある程度のお客さんのまとまりを考えたときに、そういうお客さんが好む店は、マトリクスに書いてある企業が代表的なものではないかと考えるわけである。

まず第一図がこちら。

エモーションマトリクス1

これだけじゃなんだかわからないんだけど、この縦と横の軸を考えたところがスタートなので、ここから順に説明させてもらいます。

縦軸。上に行くとエモーショナルであり、下に行くとスタイリッシュである。
エモーショナルとスタイリッシュが相反する要素ではないというツッコミは無しの方向で。
エモーショナル方面に行くお客さんは、その店、バリスタ、焙煎人などその固有の資産(ヒト、モノ)やヒストリーに愛着を持つ人たちだ。プロダクトを愛し、スタッフを愛し、店を愛する。作り手に共感するというイメージだ。
スタイリッシュ方面に行くお客さんは、その場所、空気、空間に溶け込み、自由に泳ぎ回り、自分の生活の中にその場を取り込むような人たちだ。高度に洗練されたセンスを持ち、その眼鏡に適う店を選び、その場にいる同じ目線を持つ他人と一瞬にして理解し合うような人たち。文脈を理解するということがキーワードになる。

次に横軸。右に行くとスペシャライズド、左に行くとオーディナリー。
スペシャライズドとオーディナリーが相反する要素ではないというツッコミはもちろん無しの方向で。
オーディナリー方面に行くお客さんは、納得のいく買い物を求めてお店に行く。価格と品質、サービス、価値のある買い物をする。あまり冒険はしないかわりに、きちんとモノやサービスを評価し、自分にとって満足感のある買い物をする人たちだ。合理的な価値観で行動する人だ。
スペシャライズド方面に行くお客さんは、自分の価値観にグサっと刺さる何かを求めて買い物をする人たちだ。モノやサービスの価値に裏付けを求めることなく、ひたすら感受性のままに対価を支払う勇気がある人である。個人的な感受性を優先する人だろう。

それらの要素を重ねたのがこの図。

エモーションマトリクス2

マトリクスの縦横の軸に付いた副題を、各エリアに当てはめてみる。
右上のエリアは、縦軸の上「作り手に共感する」と、横軸の右「個人的な感受性で」を合成したものが当てはまる。
それぞれ、合成したエリアの名称を右上から時計回りに書くとこのようになる。

右上「個人的な感受性で作り手に共感する」
右下「個人的な感受性で文脈を理解する」
左下「合理的な価値観で文脈を理解する」
左上「合理的な価値観で作り手に共感する」

それを書き足したのが下の図である。

エモーションマトリクス3

各エリアの特徴はわかっていただけたかと思う。それが僕が考えているのと同じであれば、この下の図を見て、なるほどと思ってもらえると思うんだけど、果たしてどうなるか・・・

各エリアにそれぞれ、代表的な企業(お店)を当てはめてみる。これは僕の独創なのでこの図に当てはめたお店が本当に当てはまってると思うかどうかは個人差があります(笑

エモーションマトリクス4

皆さんの意見とは違うかも知れないけれども、実際にこの四つのエリアにはそれぞれ違うタイプのお店が入るはずだ。僕はこう思ったというだけで、皆さんと違っていてもいいと思うし、何が正解かという話ではない。

さて、この四つのエリアなんだけど、最初に言ったように、これはお店の特徴ではなく、お店にくるお客さんの特徴ということである。言い換えると、なんでそのお客さんがそのお店に来たかという動機付けの問題である。
もし自分がコーヒーでビジネスを始めるなら、あるいはいまあるコーヒービジネスを成長させていこうとおもった時に、このマトリクスのどこに自分が求めるお客さんがいるのかと考えてみたら、少しうまくお店を作っていくことができるんじゃないかなと思う。

そしてこのマトリクスの話の、もうひとつ大事な副産物は、自分のつくる(あるいはつくった)お店がどうカテゴライズされているかということをお客さんの目線で考えてみることである。
そういうことを考える思考訓練としても、自分でオリジナルのマトリクスをつくり、それを土台にいろいろと考えるというのがすごく良いことだと思う。お試しあれ。


Published in ビジネス

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