エチオピアが日本を提訴

コーヒー豆:名称巡りエチオピア政府と業界団体が法廷闘争
 コーヒー豆「シダモ」「イルガッチェフェ」は商標か、それとも単なる地名か? エチオピアと業界団体「全日本コーヒー協会」(東京都中央区)の対立が法廷闘争に発展している。5日、知財高裁(中野哲弘裁判長)で第1回口頭弁論があり、エチオピアは「欧米でも商標登録されている」と主張した。協会側は取材に「価格高騰につながる」と反論している。

毎日JPの記事である。
対立の構図は、プレミアムをつけたいエチオピア政府と、価格上昇を嫌う協会、である。
エチオピアはすでにヨーロッパ諸国、北米での商標登録を成功させている。お次はアジア最大のマーケットである日本で、というところか。
以前、スターバックスがエチオピアの商標登録に妨害、というニュースがあり、気になっていた。
【ニューヨーク/米国 27日 AFP】開発途上国とのフェアトレード(公正な貿易)を標榜する米コーヒーチェーン大手スターバックス(Starbucks Coffee International)に、エチオピア産コーヒー豆3種に対するエチオピア政府の商標出願を妨害したという疑惑が持ち上がっている。同社はこの疑惑を否定すると同時に、商標出願は双方にとって不利益になるとして、エチオピア政府に理解と協力を求めた。
AFPの2006年10月の記事であるが、このときの構図がまったく今回の日本と同じである。
販売価格上昇を狙うエチオピアと、それを嫌うアメリカのコーヒー協会の対立である。協会にはもちろんスターバックスも含まれ、そのスターバックスが反対の急先鋒だったということだ。
しかしアメリカでの話は協会側が折れることで決着した。つまり商標として登録できたということだ。
メディアはこぞってエチオピアに好意的だ。
値上げに繋がる活動など潰してしまえというスターバックスは、貧困にあえぐ生産者の敵だ、という論調である。
しかし、スターバックスはお金だけを考えてそんな反対をしていたのではない。
※もちろん高騰されちゃ困るだろうが、たかがエチオピアの価格が少し上昇したところで倒産するわけじゃないだろうから、価格だけが理由ではないというのは間違いない
これを読んでいただきたい。
スターバックスが倫理的消費の支持者たちと対立したのはこれが初めてではない。スターバックスは、フェアトレード・ブランドのコーヒーを大量に販売しているが――フェアトレードのコーヒー豆を北米で最も多く買っているのはスターバックスだという――こうしたフェアトレード支持者たちのお墨付きなしのコーヒー豆もたくさん買っている。その理由の一部は、こういう人々が世界の各地で適用する基準を同社が疑問視しているということだ。同社は、市場価格より高い値段を農民たちに支払うというフェアトレードの戦略が、貧困削減にいちばんいい手法かどうかという点すら疑問視している。スターバックス自身は、CAFE (Coffee and Farmer Equity) という手法を好んでいる。これは技術支援とマイクロファイナンスの混合によってコーヒー農家を支援する手法だ。
山形浩生氏のウェブページから抜粋
スターバックスのコーヒーは確かにまずいが、ハワード・シュルツの考え方は立派だ。
まずいコーヒーに相反して、スターバックスがやっていることはあんまりマズくはないことが多い。
生産者は正当な報酬を手にするべきだし、消費者は高品質なコーヒーを適正な価格で楽しみたい。あちらを立てればこちらが立たずであるが、それでも生産者側が不利なゲームをやっていたのは間違いない。しかしそれを無理に法律の力で値上げしていくというのはこれまたゲームのルールとしていかがなものかと思う。
良いものには相応の対価を支払う、それが大人のルールである。同じものにラベルを一枚多く貼り付けたから、余分にお金を払わなきゃならないとなると、そりゃ反対したくなるのもわからなくは無い。
今回の騒動で損をするのは消費者だけ、ということにならなければいいのだが。


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