ウチにいるグラインダは、Compak K-10なのだが、業務用の装備であるドーシングユニットが付いている。豆を挽き溜めしておいて一杯分づつにしてくれる便利なヤツだ。
余談だがdoseという単語は「くすり一回分」という意味がある。dosageで「くすりの用量」という意味。
さて、このドーシングユニットは便利な反面、ちょっと余計な動きをしてくれるひねくれものでもある。
普通に前からポルタフィルタを突っ込んでドーシングするとたいていこ左側に山ができるのではないだろうか。右から左に斜めに粉が飛んでくるため、イキオイ余ってグラインダの向かって左側の足元に粉が飛んだりもする。
デヴィッド・ショーマー氏によれば、ドーシングしたあとのバスケットの粉の分配は非常に重要で、左右、前後に指の腹できちんと分配しなければ、その後のタンピングがどんなに素晴らしくとも、粉は均一になってくれなくて、怠け者の水は通りやすいところ(つまり分配が薄いところ)を通ってカップへ抜けるということになるそうだ。
これがうまく分配できれば、タンピングで均一に詰められ、均等に水が通って行くので成分がもれなくカップへ抽出されることになる。
さて、バスケット内の粉が左右で不均一に分配されると、ダブルのポルタフィルタでは左右の注ぎ口から均等には出てこなくなる。
どうも左にたくさん詰まれば、右から出る分が多くなる。
タンピングで均一に力をかけているかどうかを判断するのに、そもそも分配がうまくいっていないのは、ちょっと具合が悪い。左右どちらかから出る量が多いのは、タンピングが失敗しているのか、分配が失敗しているのかわからない。
そこでポルタフィルタを横に向けて左から突っ込むと。
まっすぐ突っ込むから左右の偏りが出るわけで、横から突っ込めば前後方向の偏りになり、左右の偏りは解消される!
偏らないようにドーシング、分配すりゃいい話なんだけどね(汗
ドーシングについて
Published in エスプレッソ技術
私はバリスタ見習いですが、粉の山が真ん中に来るようにドーシングするテクニックをプロの方から2通り教わりました。
1つ目は正面からまっすぐフィルターを突っ込み、レバーの力加減を調節しながらドーシングする方法。
ドーシングユニットの中では粉が時計回りに押されますから、ゆっくり粉を動かせば粉は穴の右ふちに沿って右寄りに落ちてきます。逆に早くレバーを弾けば慣性の力で左寄りに出てきます。ですから、力加減をうまく調節すればホルダーをまっすぐ突っ込んでもちょうど真ん中に粉が落ちてくるわけです。
2つ目は、レバーを速くカチャカチャ弾きつつ、フィルタをくるくる回しながらドーシングをする方法です。粉は左寄りに落ちますが、フィルタを回すことでうまく中心に山を持ってきます。この方法ですと、ドーシングのスピードは上がりますが、無駄な動きが出てきます。しかし、うまくコントローすれば毎回きれいな山がバスケットの中心に出来ます。
ホゼさんの方法ですと、どうしても前後に偏りが出来てしまいます。すると、おっしゃるようにお湯が粉の密度の低い箇所、つまりバスケットの奥半分を通ってしまうのではないでしょうか。また、おそらくこの方法ですと抽出が終わった後、粉をノックして出すと、バスケット底の手前半分にコーヒーの茶色い油分がこびりついているのではないでしょうか。その部分だけ余分な圧力がかかってしまい、お湯がそこを通れずに油分だけ残った証拠です。
やはりベストは偏りなく中心にドーシングをすることです。
こんにちはー。
ドースですが、この記事を書いてたときは「オレ天才!」と思って書いてたんですけどねー、その後試行錯誤して、落とし方というより詰め方を工夫することで解決する方向になってます。
具体的には、落としながらなるべく均等に詰まるように重力プラスアルファくらいの力でバスケットに粉を落としていく→ドース終了時に山にならない(すこし山なりくらい)というあたりを狙ってます。
ドースよりディストリビューション、そしてレベリングが大事なんだろうという感じに傾きつつありますねー。
ただ、このへんはバリスタによって人それぞれな部分だと思うので、手段よりも結果、つまり抽出した液体で判断すべきだろうと思います。
結果が良くなるように、これからも改良していきたいと思います^^
バリスタ見習いさん、今年もよろしくお願いします!そして、美味しい液体を抽出しましょー!
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