Skip to content →

ユニークセールスプロポジション ~ 究極のマーケティングプラン シンプルだけど、一生役に立つ!お客様をトリコにするためのバイブル

ふざけたタイトルがついているが(どんなに真面目で素晴らしい内容の本でも、原題通りのタイトルでは売れないと出版社は思っているらしい。なんでFind your unique selling propositionが「シンプルだけど、一生役に立つ!お客様をトリコにするためのバイブル」になるんだろうか。映画もそうだ、こないだ見たHe’s just not that into youが「そんな彼なら捨てちゃえば?」だったもんな。この手のハナシは例を挙げればキリがない。いったいどういう考えでわざわざ読む(見る)気を無くすような日本題を付けるのか。何かのタイトルが英語のままではわかりづらいというならば、そのまま和訳すればいい話で、おかしな日本語に勝手に変換するのだけはやめるべきだろう)真面目なマーケティング本である。
究極のマーケティングプラン シンプルだけど、一生役に立つ!お客様をトリコにするためのバイブル
41ZrFmJ5K1L._SS500_.jpg
この素晴らしい本が書かれたのは何と20世紀の話である(たぶん92年あたり)。それなのに日本語に翻訳されたのは2007年、僕が読んだのは今日である。なんてこった。
二つのエピソードを紹介する。
一つは駐車場係りの話。
著者がとある町で有料駐車場に停めた車に戻り、レストランに向かおうとしたときのことだ。
ありふれた街のありふれた有料駐車場(一日7ドルだった)のよくいるタイプのTシャツを着た係りの男が、これからどこに行くのかと聞いてきた。街のレストランに行くと答えるとそこはマズいからダメだと言う。歩いていける範囲にももっといいレストランがたくさんあると言うのだ。駐車場係りは、著者たちの好みや予算などを聞き街のレストランに席が空いているか電話をし始めた。そして席を予約までしてくれた。
著者はこう思った。これまで泊まったどんな高級なホテルのコンシェルジュも、こんなに上等な扱いはしてくれなかった、と。
そこで駐車場係りに尋ねた。どうしてそこまでするのかと。
駐車場係りは答える。サービス業だから、サービスするのが仕事だ。このサービスであなた達は顔を覚えてくれる。場所も覚えてくれる。次に来たときはウチを利用してくれるだろう?もし二度とこの街に来なくても、知り合いに「あの街に行くならあそこの駐車場を使え」と言ってくれる。だから結局トクをしているのだ。
なんと素晴らしい話だろうか。
もうひとつはUSPの話だ。
ユニークセリングプロポジション、つまり、ほかに真似できない販売計画、つまり独自の強みである。
この例を、著者はドミノピザで説明している。
ドミノピザは、30分以内に届けなきゃ無料といううたい文句で急成長した。これはほかのどのピザ屋もやっていない、ドミノピザだけのサービスだ。つまり、ほかのピザ屋と比較して、顧客にとってドミノピザを選択する強い魅力を提供しているということだ。
絶対的なUSPがあればそのビジネスは世界を制することができる、とは著者の弁。
さて、あなたのビジネスは、似たようなほかの選択肢の中にあって積極的に選ばれるだけの理由があるだろうか?
僕の場合はカフェだ。
僕のカフェは、ほかに街にある何十軒のカフェの中から積極的に選ばれるだけの理由があるだろうか?
ほかにも、ビジネスで役立つ話が満載。特に起業を考えている人は読んでソンすることは無い、というか絶対トクする。
一読をオススメします。


Published in 書籍・雑誌

Comments

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です