テレビ東京系の番組で「ガイアの夜明け」というのがある。
日経が冠スポンサーのの、闘いつづける人たちの物語、だそうだ。
実はテレビをほとんど見ないので、ガイアの夜明けという番組名は知っていても見るのは初めてだ。
以下、雑感。
前半が飲料メーカーの缶コーヒーシェア争いの話、後半がコーヒーハンターこと川島氏の話だった。
前半の飲料メーカーの缶コーヒー開発から販売、シェア争いというような内容は、およそサラリーマンなら誰でも経験しているようなありふれた話だ。ただ、商品が缶コーヒーなだけで。
それをいかにも「企業戦士」が「社運を賭けて」「今までにない最高の商品」を開発して「勝負を挑む」というような話に仕立て上げている。
ナレーションとか意味不明に緊迫しすぎ。
実際には、「単に開発部門に配属されたサラリーマン」が「自分や所属する部署の評価を賭けて」「その年の何番目かの新製品」の開発に参加したところ「発売してみるか」と会社が判断しただけの話だ。
製薬メーカーなら抗がん剤だったり、自動車メーカーなら新型車だったりするわけで、どこのメーカーでもやってることは変わらない。
コーヒーに関する話はとんと出ずに、ただビジネスの話に終始。
飲料メーカーが舞台である必要も無ければ缶コーヒーを題材にする必要もない。ただいくつものメーカーの缶コーヒーがたくさん画面に映った。
缶コーヒーは冬場によく売れる。そして今から冬本番だ。なんだかタイミングが良すぎないか?
次に川島氏。こちらは川島氏のコロンビアでの数日を同行取材したネタと、日本でJALとタイアップした話。
コロンビアの話は、川島氏がバイリンガルだということと、葉っぱを見てサビ病だと見抜いたということで、川島氏を持ち上げただけで、あまりコーヒーそのものの話は出てこなかった。川島氏がコーヒー生産者について真剣に考えていることは伝わったが(それは僕が以前から彼の考え方ややっていることを知っていたからかも知れないが)、そのシーンだって短すぎだし、具体的な話にはならず、なんか痒いところに手が届かないような内容だった。
場面は変わり日本でJALとタイアップして川島氏のグランクリュカフェをファーストクラスで無料で提供すると言う話。どうせ取材クルーもタイアップでファーストクラスに乗ったんだろう。
さらに世界各国のコーヒー関係者と屋形船で宴会をする川島氏の姿も。
SCAJが10月中旬、グランクリュカフェは11月1日に発売された。そのころ取材をしているのだが、これまたタイミングが良すぎないか?
ほとんどテレビなど見ない僕だが、コーヒーと聞いて珍しく1時間テレビを見てみた。
なんだか、よくできたPRビデオでも見せられた気分になった。得るところがほとんど無い。
コーヒーについて知識を得たかったら、テレビを見るよりも本を読んだり(コーヒーハンターby川島良彰 は1時間かそこいらで読めて、コーヒーの知識もついて面白くてタメになるのでオススメ)、カフェに行ってエスプレッソでも飲みながらバリスタと話をしていたほうがよっぽど良い。テレビはやっぱりダメだな。
昨日の「ガイアの夜明け」でコーヒーが特集されていたわけだが
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