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カフェの物販

どんなカフェでも物販のひとつやふたつはやっているのではないだろうか。
全く物販がなく、飲食だけという店は少なかろうと思う。
成功するカフェの物販には大きくわけるとこのふたつのタイプに分けられる。
A 自ブランド商品型
B セレクトショップ型
Aタイプの最たるものはスターバックスだろう。タンブラーから音楽CDまで、スターバックス印の商品で棚が埋め尽くされている。
スターバックスの店舗の売上のうち、物販は3割に上るそうだ。もちろん主力のコーヒー豆というのが割合は多かろうが、そのほかのコーヒー関連グッズの売上もたいしたものだろう。例えばマグカップやタンブラーなど、オフィスやご家庭で使っている人をよく見かけないだろうか?
知名度が十分にある場合は、そのブランドの商品を持つことにある程度のステイタスと安心感があり、同じブランドを持つ者同士の連帯感などを感じられるだろう。
Bタイプは、大規模チェーン店以外はたいていこちらにカテゴライズされるかな。気の利いた小物・雑貨や、知り合いのアーティストの作品などというのが多そうだ。あるいは、他業種とのコラボ形態の場合は、例えばバイカーズカフェならバイク用品、猫カフェなら猫グッズなどを仕入れて店頭に並べるというのが一般的だろう。
商品はニッチであり、よそとの差別化を計らなければならないが、希少性や店舗のセンスに裏打ちされたセレクトの安心感などがメリットと言える。セレクトショップが展開するカフェなど、アプローチが逆になるが、そのカフェでお茶をしたら商品のひとつも買おうという気になりそうだ。
そして、重要なことは、どちらのタイプでも価格を高く設定できるということだ。
スターバックスのタンブラーは、既に所有している顧客でも新しいデザインになれば追加で購入してしまうくらいの魅力がある。つまりブランドのファンになっているわけだ。
セレクトショップ型のカフェの商品はそもそもヨソと比べるほど一般的な商品ではないため、気に入れば価格の比較無しに購入するだろう。というか一点ものだったり、日本ではここだけで取扱いしてます、なんてものは、そもそも価格の比較自体できない。
カフェを始めるに当たって、物販をやるかやらないかという選択をすると思うのだが、陳腐な商品を並べるのは在庫や資金繰りで首が絞まるだけだが、強い商品をラインナップし魅力のあるプロモーションができるのであれば、物販をやらない手は無いだろう。
むしろ、どのように物販を仕掛けるかということがカフェの成否を大きく左右するのではないだろうか。
カフェの収入は(客単価×客数)で表せる。物販は客単価を青天井に上げることができる魔法かも知れないのだ。


Published in 開店の下ごしらえ

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